『ソクラテスの弁明』でソクラテスは死刑を宣告されましたが、彼の物語はここで終わるわけではありません。プラトンの対話篇『クリトン』は、ソクラテスの死刑判決後に、友人クリトンが彼を牢獄から脱出させようとする場面が描かれていま・・・
竹永亮さんの記事一覧
岩波文庫で読むプラトンの哲学 第3回:『ソクラテスの弁明』の紹介 〜ソクラテスと死の意味〜
第2回でシュヴェーグラーの『西洋哲学史』を基に、プラトンの生涯と哲学の基礎について深く考察しました。シュヴェーグラーは、プラトンを時代の文脈で理解し、彼の思想がソクラテスとの出会いとその死によってどのように形成されたかを・・・
岩波文庫で読むプラトンの哲学 第2回:プラトンの生涯と哲学の基礎
第1回では、私がプラトンの思想とどのように出会い、彼の哲学が現代社会においてなぜ重要であるかについて触れました。ここからは、プラトンの生涯と彼が築いた哲学の基礎について、シュヴェーグラーの『西洋哲学史』(岩波文庫版)を参・・・
岩波文庫で読むプラトンの哲学 第1回:プラトンとの出会い
このブログシリーズでは、私がプラトンの著作に挑戦し、その哲学を現代社会でどのように応用できるかを探ります。古代ギリシアの偉大な哲学者プラトンの思想は、政治、倫理、教育をはじめ、日常生活にも数多くの示唆を与えており、彼の著・・・
夏休みにプラトンの『国家』を読んでみた
夏休みに、これまでずっと読もう読もうと思って後送りにしてきたプラトンの『国家』(岩波文庫版 上・下巻)を読んでみた。 『国家』(ギリシア語: Πολιτεία, Politeia、ラテン語: Res-publica)は、・・・
ヘミングウェイ文学の全体像(付録②)
今回も前回同様、これまでご紹介してきた4作品の中でも特に印象的なフレーズについて、見ていきましょう。 (3) 『誰がために鐘は鳴る』(For Whom the Bell Tolls) ① “The world is a ・・・
ヘミングウェイ文学の全体像(付録①)
それでは、付録として、ここで取り上げた4つの作品における印象的なフレーズをまとめてみました。平易な英語で書かてれている原著にチャレンジしたくなるような、素敵なフレーズが多数含まれていることがわかります。 今回はこちらの2・・・
ヘミングウェイ文学の全体像⑤
さて、いよいよ、本稿も本編の最終回です。 9.ヘミングウェイ作品への主要な批評と現代文学への影響========================== (1) ヘミングウェイ文学全体への批評 ヘミングウェイの文学は、その簡・・・
ヘミングウェイ文学の全体像④
今回は、これまで紹介してきた4つの作品についての比較から入り、彼がノーベル文学賞を取った経緯や背景についても見てみましょう。 7.作品間の比較分析========== (1) 反戦思想の表現 ヘミングウェイの作品は、一貫・・・
ヘミングウェイ文学の全体像③
前回の続きです。ヘミングウェイの主要作品について個別に見ていきましょう。 5. 『誰がために鐘は鳴る』の詳細================= (1) 作品概要 『誰がために鐘は鳴る』は、1940年に出版されたヘミングウ・・・