以前に、私の筆記用具として、Thinkpadを愛用している旨をお話しいたしました。
しかし、B5サイズのノート・パソコンにも欠点があります。
「重い」
という点です。レッツノートのように1㎏を割っているノートもありますが、Thinkpadは質実剛健だという長所と引き換えに、重量という短所も持ち合わせています。
ノートパソコンを持ち歩かなくても、「移動中にストレスなく文章を書く環境」を手に入れることはできないだろうか…私にとってのちょっとした課題となっていました。
今流行りのウルトラ・ノートを使うという手もありますが、「似て非なるもの」(B5サイズのノート・パソコンとウルトラ・モバイル・ノート・パソコン)を持つというのも、芸がありません。
ひょんなことから、上司の山口から、
「キングジムのポメラがいいですよ。キーボードはしっかりしているし、打ち込んだ傍から、QRコード化して、iPhoneに転送することができますよ」
と教わり、山口がすでに所有している同機を拝借。試し打ちをさせてもらいました。
ストロークが深く、よい感触です。
まとまった文章を書く人間にとって、キーボードは重要ですね。万年筆のペン先のようなもの。好みと相性があります。ポメラのキーボードは、実にしっくりきます。
日本語入力システムにはATOKが採用されており、この点も、ありがたい配慮です。
早速、秋葉原へ。
ちょうど新型が出た直後。派手なディスプレイに展示されており、すぐにわかります。
こういうときの意思決定が速いのが私の長所。
「すみません。これください」
買い物時間2分。支払完了。
早速、電車の中で試し打ちです。
せっかちだなあ…と思われるかもしれませんが、そもそも、電車の中で「移動中にストレスなく文章が打てるかどうか」という点が、今回の買い物の焦点です。検証は早いに越したことがないのです。
マーケティング的に申し上げれば、今回の私は、「移動中にストレスなく文章を書くことができる環境」というコトを購入するために、キングジム・ポメラというモノの購入に至ったことになります。
ニーズは、「ポメラそのもの」ではなく、「移動中にストレスなく文章を書くことができる環境」だったのです(ポメラは、ウォンツに過ぎませんでした)。
iPhoneにはキングジムが提供している無料ソフト「ポメラQRコードリーダー」がありますから、ポメラに打ち込んだ情報は、即座に、iPhoneに移転することができます。書籍の原稿であれ、ブログの情報であれ、ビジネス・スクールの教材であれ、いつでも書くことができるのです。重いノート・パソコンを持ち歩く必要性は、一夜にして、小さくなりました。
ポメラの操作に慣れた翌日。
事件は起こります(といっても大した事件ではありません)。
<次回に続く>