先週から今週にかけて、東京会場で、リテールサポート研修上級を担当いたしました。
今回は都内の専門店を取材、それに基づき、受講者の方による改善案作成について細かくアドバイスしました。
3日間丸々あるのですが、それでも時間は全然足りません。
「もっと調査をしたい」
「もっと根拠となる情報がほしい」
「実現可能性の高い提案をしたい」
改善案のためのアイディアもどんどん広がっていきます。
時間がなくて、今回は細かいところまで詰めることができなかったのですが、本来改善提案をする場合、以下の3点に留意すると、提案内容の説得力が増します。
① 人的資源の配分(ヒト)
その改善案を採用した場合、どれくらいの人材が必要で、どのような能力や経験、スキルやノウハウが必要とされるのか…を明らかにします。
② 予算案の作成(カネ)
当該企業の経営者ではありませんので、細かい予算案は提示できない場合もあるのですが、それでも、予算案はつけるべきです。予想増加費用、予想投資額、予想増加売上高、予想増加利益…わかる範囲でよいので、添付しましょう。金銭的に提示することができないメリットとデメリット・リスクも同時に提示します。経営者は作戦を常に金銭的・経済的に換算して、評価します。その評価の手助けを、立案者自身が行うべきだということです。
③ 作戦のシナリオの提示(トキ)
当該改善案を実現するまでにどのようなステップ・プロセスが必要なのか…時系列で整理した作戦のシナリオを添付することも重要です。
「ストーリー効果」という言葉がありますが、人はストーリーやシナリオを示されると、動機づきやすいのです。動機づけのためにも、作戦のシナリオはしっかりと示すべきです。
以上、
① ヒト
② カネ
③ トキ
という3つが改善案(作戦)を示すときの3要素になります。
社内でも、社外でもいっしょです。
今後、社内の方であれ、社外の方であれ、何らかの作戦を提示する際には、常にこの3つの
「たたき台」
を持って臨んでみましょう。
説得力が違います。