Claudeに入力しても反応しない。

これが、実にストレスである。こちらは文章を書きたい、資料を作りたい、考えを整理したいと思って入力している。ところが、送信しても何も返ってこない。画面だけが止まり、こちらの思考まで止まってしまう。

もちろん、裏側では膨大な処理が走っているのだろう。利用者が増えれば混雑もする。新しいモデルが出れば、一時的に不安定になることもある。理屈としては理解できる。

しかし、使う側からすれば、必要なときに動かない道具は困る。

思い返せば、ChatGPTも初期にはよく不安定だった。「混み合っています」と表示されたり、返答が途中で止まったり、ログインできなかったりした。当時は生成AIそのものが新しかったので、ある程度は仕方ないとも思えた。

しかし今は、生成AIはすでに「面白いおもちゃ」ではない。企画書、研修資料、メール、調査、文章の推敲など、実務の中に深く入り込んでいる。だからこそ、求められる水準も変わる。

どれほど賢くても、必要なときに動かなければ意味がない。

生成AIの評価では、つい「どのモデルが賢いか」「長文に強いか」「推論力が高いか」という話になりがちである。もちろん、それは重要である。しかし、仕事で使うなら、それ以前に「安定して使えるか」が大きい。

生成AIは、こちらの思考の流れに入り込む道具である。反応が止まると、単に作業が遅れるだけではない。考えの流れそのものが切られる。それが大きなストレスになる。

だから、業務で使うなら、一つのAIに依存しすぎないほうがよい。Claudeが止まればChatGPT、ChatGPTが重ければGeminiというように、複数の選択肢を持つことが現実的なリスク管理になる。

生成AIに必要なのは、賢さだけではない。

入力したら返ってくること。
途中で固まらないこと。
止まるなら理由がわかること。
復旧が早いこと。

これらも、立派な「性能」である。

賢いAIは面白い。
しかし、賢くて安定したAIこそ、仕事の相棒になれる。

生成AIが本当に社会インフラになるなら、最後に問われるのは、派手な能力だけではない。

必要なときに、きちんと動くこと。

この当たり前の安定感こそ、これからの生成AIに強く求めたい。