一度だけ(正確には二度か)、真田広之さんを間近で見たことがある。
NHK大河ドラマ『太平記』(1991年放送)の撮影現場に、当時勤めていたポーラ化粧品の仕事で訪れたのだ。ポーラレディさん数十名を引率する役割だった。
一度目:甲冑姿の真田さん
甲冑姿の真田さんが登場。しかし、小柄な方だったため、後方からはよく見えず、大きな歓声は上がらなかった。私も後方にいたので、チラリとしか見えなかったのを覚えている。
二度目:騎馬姿の真田さん
甲冑姿のまま、今度は騎馬で登場。一瞬で空気が変わった。圧倒的な存在感に、大歓声が上がる。私も思わず声を上げたのではなかったか。
今でもあの騎馬姿が目に焼き付いている。これほど馬が似合う人を、私は他に知らない。オーラ全開、まさに武将そのものだった。
真田さんは当時29歳。大河ドラマの主演は、『独眼竜政宗』(1987年)の渡辺謙さんに続く若さでの抜擢だった(当時の大河主演の平均年齢は40代)。
彼の演じた足利尊氏は、それまでのイメージとは異なり、優しさと苦悩を併せ持つ人物として描かれた。真田さんの繊細な演技とアクションが見事に融合し、今なお『太平記』は大河ドラマ史に残る名作として語り継がれている。
中小企業診断士を学ぶ前のこと
この出来事は、私が中小企業診断士の勉強を始めるよりも前のこと。会社員として働いていた頃の思い出だ。まさかその後、自分が経営コンサルタントとして独立し、まったく違うキャリアを歩むことになるとは想像もしていなかった。人生はわからないものだ。
エミー賞受賞、おめでとうございます
それから30年以上の時を経て、真田広之さんはついに 国際エミー賞の主演男優賞を受賞 した(2023年、『SHOGUN 将軍』)。日本人として初の快挙。あの騎馬姿を目に焼き付けた者として、心から祝福したい。
武将を演じ続けてきた俳優が、世界の舞台で武士の精神を体現する。なんともドラマチックではないか。
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