さあ、次は、「社会統合論」です。
アドラー心理学では、人間は社会的動物であり、人間の行動はすべて対人関係に影響を及ぼすと考えます。
人間が抱える問題について、全体論から人間の内部に矛盾や葛藤、対立を認めないことから、人間が抱える問題は、すべて対人関係上の問題であるとみなすわけですね。
人間は社会的存在であるため、対人関係から葛藤や苦悩に立ち向かうことになります。
しかし、個人はそれ以上分裂することができない最小単位であり、一体性のある人格として行動します。
このように、アドラーは、すべての行動には、対人関係上の目的が存在すると考えたわけですね。