最近の手帳指南書は、デジタル・ツールとの連動をうたっているものが増えてきました。
特に目立つのは、Googleカレンダーとの連携の推奨です。
Googleカレンダーがスタートして、◯年。愛用される方も増えてきましたし、連携そのものには私も反対はしません。
ただ、指南書のほとんどが、Evernoteと紙の手帳との連携を歌っていないこと。これにはいささか驚きました(調べたところ、明示しているのは、1冊だけでした)。
Evernoteは、世界中で愛用されているメモ取りアプリ。クラウド上の領域を使って、自分が作成した

① 音声メモ
② テキスト(文字)メモ
③ 写真メモ
④ WEBの情報

を気軽に保存できるサービスであり、一定の利用までは毎月無料で使うことができます。
パソコン、Mac、タブレット、スマートホンのみならず、一部の従来型携帯電話でも利用できます。

他のクラウドサービスと大きく異なる点であり、かつまた、最大のプライオリティとなっている点は、

「Evernoteに写真情報を載せると、その写真の中にある日本語の文字(手書き文字を含む)を認識して、検索可能な情報として保存してくれる」

という点です。これは、すごいことです。
ホワイトボードであれ、ノートであれ、手帳であれ、手書き文字の写真を撮り、Evernoteにアップロードするだけで、おそらく数分以内に、文字を認識し、検索可能な状態で保存しておいてくれるということです。
Evernoteというと、名刺の写真をとり、アップロードすると、文字を認識し、その人の氏名・住所・法人名等で検索すると、その名刺が瞬時に見つかるというメリットはよく紹介されています。
しかし、手書き文字の認識については、述べられている指南書がまだほとんどありません。これはとてももったいないことです。手書きの文字はこれまでどんなに蓄積しても、検索できない「死蔵在庫」だったわけですが、それらをスキャンし、写真化し(jpgファイルとして保存し)、アップロードするだけで、巨大なデータベースを誰でも作れる時代になったのです。Googleカレンダーの情報をプリントアウトして手帳に貼ることとは、桁が違う使い方なのです。
多くの指南書・雑誌で、この点はもっと声を大にして、取り上げていただきたいです。