先日の東京マラソン。
今年はボランティアとして参加させていただきました。
生まれて初めてのマラソンボランティア活動。
当日出会った同じ班のメンバーの皆さんにも恵まれ(本当にいい人たちですね〜)、楽しく、貴重な経験をすることができました。

ただ、問題も多いと感じました。
一番は、「セキュリティ」の問題。

ランナーの皆さんがFacebookに報じていらっしゃったとおり、今年は、ランナーは、前日までに受付を済ませると、

「ブレスレット(腕輪)」

の装着が義務付けられ、当日まではずすことができないしくみになりました。

友人の一人が

「孫悟空の頭の輪っか(緊箍児)」

と表現されていましたが、まさにそのとおり。
本人確認を徹底するためにはずすことができないわけです。

この「輪っか」。
ランナーだけではなく、私達ボランティアも装着が義務付けられていました。

大会前日の土曜日に呼び出され、ビッグサイトで1時間のボランティア事前説明会の受講が義務付けられているんですが、その際、腕に装着されます。

パスポートや免許証を参照し、厳格に本人確認を行い、ようやく、腕輪が装着される…という徹底ぶりです。

ところが…
空けて大会当日朝。
ボランティア会場(私の担当地区は両国でした)に到着すると、今度はまったくのノーチェック。
腕輪のチェックも、身分証明書のチェックもまったくありません。

「????」

前日の説明会におけるあの厳重な本人確認のチェックは何だったんでしょうか笑
それどころか、朝のミーティングでは、まともな自己紹介タイムもありませんでした。

腕輪はハサミでかんたんに切ることができる程度のものでしたから(大会が終わったら、皆、切って捨てますのでね)、一旦切って、別な人間に渡して、セロテープ等を使ってつなぎ合わせても、一見したら全然わからないわけです。

ランナーとして参加した友人に聞いたところでは、ランナーは当日も腕輪を使った本人確認機会がちゃんとあったそうです。
しかし、少なくとも、ボランティアとして参加した私は、その担当地区(両国)では、このようになんのチェックもありませんでした。
(他の地区ではやられていたのかもしれませんが、だとすれば、やっているところとやっていないところがあることが、これまた問題になりますよね。全数チェックでないと意味がないでしょう。)

前日の説明会で、

「世界一安全な大会を目指します!!」

と、講師の方が強調されていましたが、これではまったくの「笊(ザル)」のようなしくみ。

前日のチェック(本人と身分証明書の確認の後、腕輪を装着させる)を厳重にするならば、当日のチェック(腕輪を装着しているか、腕輪を加工したり不正操作したりした様子がないかを確認し、できれば、身分証明書による再チェックも行う)も同じように厳重にしなければ意味がありません。

おりしも、マレーシアで要人の暗殺事件があったばかり。
東京五輪に向けて、セキュリティに対する意識が高くなるのはよいことだと思うのですが、素人である私達一般ボランティアが首をかしげるほどの「笊(ザル)」のようなしくみは、来年には改善していただくべきだと思います。