「SNSをビジネスでどう活用するか?」…今更ながらなのですが、最近、私の周りにこのテーマに興味を持つ企業が増えてきました。
個人的には3年くらい前にいろいろ研究した分野なので、改めてどうこう申し上げる内容ではないのですが、もし、研究するのであれば、成功事例を学ぶよりも失敗事例を分析した方がよいかもしれません。
成功事例は、研究したとしても「後の祭り」。その時点だからこそ通用した方法が多い気がします。今更真似してももう遅いわけです。
一方、失敗事例の多くは、これまた私の周りだけかもしれませんが、「人間関係上のトラブル」によるものが多いです。SNSは結局は人と人とのコミュンケーションの手段であることを改めて思い知らされます。
FacebookやTwitter、YouTubeがきっかけとなって、この3年間、他の方法では知り合うことができなかった方と友人になることができました。
仕事に発展することも多くなりました(特にFacebookとYouTube)。
一方トラブルに見舞われたことも多いです。
親しいと思っていた友人からの顧客侵害、自社や自社パートナーへの誹謗中傷、私の友人に対する無礼でまつしつこい営業活動…
ごく僅かな事例なのですが、心理的・経済的・社会的な打撃は小さくはありません。
また、事業を始めたばかりのスタートアップ期の友人たちで多いのは、友人同士ということで安請け合いした仕事が負担となり、途中で降りたい、降ろさせてもらう…に発展するケース。
1対1ならよいのですが、集団で仕事をする場合、しかも、それが長期にわたる仕事となる場合、足並みは乱れると思っていたほうがよいでしょう。
特に組織で仕事をした経験のない方、自分を大先生だと思っている輩は要注意。「勝手」「気まま」「わがまま」の三拍子 笑
私の自衛手段の1つですが、リアル会議やチャット会議で決まったことを蒸し返す週間のある方との仕事を回避するようにしています。
「前回の会議で決議された内容ですが、私自身は納得できません」
「だったら会議の時に言ってくださいよ」
「そういう雰囲気ではなかったので、あの場では申し上げませんでした」
「で、どうすればいいですか?」
「議決を撤回し、再度話し合っていただきたいです」
「…」
更に鼻白むのは、
「私がそう申し出たことは内密に、あくまでも、あとから反対意見もあったようなのでということで、招集し直してください」
というおまけが付く場合ですねえ 苦笑
以前にも、ここで個人企業同士、友人同士のコンソーシアムの難しさを書いたことがありますが、きちんとした雇用や請負の契約をしておかないと(要するに口約束で報酬額も決めないでなんとなく始めると)、必ずあとで、「労力に見合った報酬」が支払われる、支払われない…でトラブルになるものです。
友人に対して過大な要求をする方にも問題があるでしょうし、安請け合いしながら途中でそれを投げ出す方にも問題があります。仲介した人間の調整能力に問題がある場合もあるでしょう。
基本は「友達に対しても安売りはしない」「友達からの依頼であっても安請け合いはしない」なのでしょうが、スタートアップ期にはこの基本スタンスを貫くのが難しいわけです。なんでも引き受けちゃいますよね笑
「勉強になるから」「経験を積むため」「間接的効果があるから」「人脈づくりという意味がある」「今回は宣伝と割り切る」
以上すべて。
私も使ったことのある言葉ですから(笑)
お恥ずかしい限りです。
でも、一度受けちゃったら、受けた仕事だけはやるべきです(だからこそ、まずは短期ものがよいです。長期に渡る仕事には慎重にならないと)。
精神論や道徳観ではありません。
途中での「やあ〜めた〜〜〜」は、たとえ、やめたほうに正義があったとしても、世の中的には逆に(つまり「投げ出した奴が悪い」と)伝播することが多いからです。仕事を押し付けた相手以外の利害関係者(過失のない利害関係者)に迷惑がかかる場合が多いですからね。
一方、友達価格で仕事を依頼する方にも問題があります。
私は雑サロ等々で相当数の友人があり、それなりに信頼関係も気づいているつもりですが、可能な限り、その友人たちに頼ることはしません。
ただとか、格安で、ゴリ押しで仕事を依頼したことは一度もありません。
困っているのを助けていただいたケースは、もちろん、ゼロではありません。Facebook上でわからないことを質問したことはありますし、雑サロで得意分野について10分・20分お話していただいたことはあります。また、イベント会場をお借りした場合もあります。
それでも、「お宅の会社、いいスペースあるんだから貸してよ〜」などと申し上げたことは一度もありません。
私が困っていた時に、たまたま「よかったらどうぞ」とメッセージをいただき、相手に負担がかからないことを確認してから、謹んでお借りしたことがある…というレベルに留めているつもりです(実は、水面下で、申し出てくださった先方が私のために相当大きなご配慮をしていただいていたという経験があるので、以降はそうならないように熟考してからご好意に甘えるかどうか決定するようにしています)。
TBC受験研究会のパンフレットを友人に配ったこともありませんし、集客への協力を依頼したこともありません。
書籍のPRやイベントのPRをウォールでシェアしてほしいと頼んだこともありません。
おそらく、協力を依頼すれば、「いいですよ。喜んで」と言ってくださる方は少なからずいらっしゃると思いますが、それを始めると、人間関係が急激に冷え込むであろうことがわかるからです(「借りを作る」のはどうも苦手で…)。
鼻息荒い友人への営業が「ダサい」のはいうまでもありませんが、加えて、
「安請け合いはしない」
「無理なオーダーはしない」
「中途半端な仲介はしない」
ということが大切なのでしょう。
つまり、
「親しき中にも礼儀あり」
「親しき中にも契約書あり」
「親しき中にも債権債務あり」
ということだと思います。
でないと、大切な友人をあっという間に失うことになりますよね。
ああ。
自戒の意味も含めて、書き込んでみましたm(_ _)m