先日で114回を迎えたビジネス雑談サロン。通称「雑サロ」。
(ちなみに、「雑サロ」という愛称をつけてくださったのは、友人の自治体関連の事業で活躍されている経営コンサルタントの古田智子さんです。「竹永さん、次回の雑サロ、私いけないんですけど」と切り出さされ、「雑サロって、なんですか?」と聞き返したのがきっかけです。「え? 知らないんですか。ビジネス雑談サロン、略して、雑サロです」…とまあ、こんな具合の会話だったと記憶しています。なんか「てへぺろ」みたいでいいですね笑)。
1回およそ8〜9名の方が参加してくださるので、おそらくはのべ1,000人を超えたのではないかと思います。
「よくもまあ、続きますね」
と、言われることが多い当会合ですが、おかげさまで一部の物好きな知人・友人たちの指示のおかげで、ここまで続けてくることができました。
SNS、特に、Facebookが社会現象となった2年位前には、とてつもないほどたくさんの
「オフ会」
が存在しました。私もいろいろな会に参加させていただきました。
そこで知り合った方々との交流、いまでも続いています。
ただ、行かなくなってしまった会も多い(あるいは、行きたいけれど、日程的になかなか行けない回も多い)。
結局のところ、自分で主催する「雑サロ」を除けば、現在4つくらいの会合しか私は継続参加していません。
「雑サロは開催頻度が高い割には長命ですよね。何か秘訣でもあるのですか」
そうそう。なくもないです笑
多くの会合が、月1回から数ヶ月に1回のペースで開催されるのとは異なり、雑サロは原則週1回ペース。
さすがに最近は忙しさにかまけて頻度がダウンしていますが、それでも月に2回以上は開催しています。昼の部も併設。
月1回の会合だと、何かの都合で2回連続で行けなくなってしまうと、次に参加するのは3ヶ月後。行ってみたら、すでに会員同士のコミュニティができあがってしまっていて、ちょっとアウェイ感が漂う状態… で、その翌月からは不参加…
こういうことってよくありますでしょう。
ですから、雑サロは可能な回切り回数を多くしようと思ったわけです。
会員組織にもしていません。
メンバーはどんどん変わっていきます。だから、新しいコミュニティに入らなければならないという参入障壁が小さい。ベテラン参加者ですら、毎回、新たな出会いに満ちていますので。
招待者も公平に全員に送信! とはしていません。むしろ、極めて不公平です笑
雑サロは、「雑談」と言いながら、毎回きっちりとテーマが決まっていますので、そのテーマに縁のある人物から順に声をかけています。
「教育」をテーマにしたときには、とある国立大学の教育学部副学部長さん。教授ですね(^^)
「統計」をテーマにしたときには、それに詳しい経営コンサルタントさん。
「クラウド」をテーマにしたときには、それを使いこなしている友人の面々。
「写真」をテーマにしたときには、仕事やプライベートでカメラを上手に使いこなしている友人。
で、メインとなる人物が2〜3人確定すると、あとは、
1.弊社のクライアント企業の皆様、関連企業の皆様
2.弊社のパートナー企業の皆様、関連企業の皆様
3.当該テーマに関連する職種や業務に就かれている専門家の方々
に一斉に声をかけます。
これでいっぱいになれば、そこで締め切り。
でも、いっぱいにならなければ、
4.この方に入ってもらうと会がスムーズに進行するだろうな…という友人
5.仕事での付き合いはないが、Facebook等を通じて個人的にやりとりをさせていただいている友人
まで輪を広げます。
更にそれでも満席にならないと、
6.参加者の紹介
7・公開
に踏み切るわけです。
6、7まで行ったことは過去数回しかありませんが、Mac雑サロは参加希望者が少ないので、よくここまで来ちゃいますね。
で、私がこんなふうに、募集期間をこんなふうに区分けしている理由には、1つには、利益的な側面があります。弊社と経済的につながりのある企業やその関係者の皆さんへの利益還元・感謝の意味合いが非常に大きいということです。この会合から新たなビジネスが生まれることはよくありますしね。
もう1つの理由は、会合そのものの継続に関する側面によるものです。会合のコアとなる専門家が常に数名いてくださることにより、
「今日はなんか盛り上がらなかったな」
「今日は刺激が少なかったな」
という参加された皆様の不満を最低限小さくすることができるわけです。
つまり、
「会合の密度」
が高くなるのです。
雑サロは無料で開催していますが、だからといって、参加者の皆様がコストゼロで臨まれているわけではありません。
交通費もかかりますし、懇親会に行けば、飲み代もかかります。
また、時給の高い方々が多いですから、本当は会社で働いていたほうがお金になる方がほとんどなわけです。
家族サービスに当てたほうがいいじゃないか…という方もいらっしゃるわけです。
でも、それらのコストを勘案して、
「参加します」
と表明してくださるわけですから、やはり、2時間という時間は
「高い密度」
で運営したいと思うわけです。
主催者の私や当該テーマの専門家の方だけが一方的に話すような会合になってしまっても、これまた失敗。
「雑談」
ですからね。
柔らかい話に花が咲いてこその
「雑談サロン」
なわけですよ。
初参加の方、集まった顔ぶれの中で異色の存在の方、私との人間関係がまだ希薄な方、引っ込み思案な方…
こういったメンバーに、どのように口を開いていただけるか、彼らは誰のどの発言に笑ったか、メモをおとりになったか…
「さ、じゃあ、今回初参加の◯◯さん。さっき、△△さんの❏❏という意見にうなずいていらっしゃったけど、◯◯さんの業界ではどんな感じなんですか」
「ではここで、普段は別な会でお会いしている◯◯さん。…どうですか?こういう私と同業の中小企業診断士が3人くらい同じようなこと言っていますが、首かしげていらっしゃったので、ご意見伺いたいんだけど」
ファシリテーターである私が気にしているのはほとんどこのあたりになります。
こうすると、参加者8人の間での意見交流の総回数がすごく増えるわけです。意見交流回数とは、「Aさんの話を聴いてBさんが頷いたら1回」という概念です。ひとりよがりに「俺が俺が」と話す方が何分間話しても、意見交流回数のカウンターはゼロのままです。でも、初回参加のCさんが意外な意見を言って下さり、他の参加者全員が「なるほどねえ」と頷いてくだされば、意見交流回数のカウンターは7つあがります。
2時間で、どれくらい、意見交流回数のカウンターが増えたかどうか… 私は心のなかでこれを気にしているわけです。
思えば、現在も私が参加している会合は、主催者や主要参加者が、このカウンターを、知らず知らずのうちに心のなかに抱いてくれているものばかりです。
「名著を読む会」(中小企業診断士 千種伸彰さん主催)も「Gの会」(中小企業診断士 稲垣桃子さん主催)もまさに、そのための仕組みづくりが非常におもしろい。
主催者と主要参加者が協力して、このカウンターの数字が高まるための方法を研究し、工夫を重ねているから、うまくいっているのだと思います。
Facebook黎明期。
とにかく、参加者の数だけを集めることにすべてを欠けているような会合からお誘いを受けました。
でも、大切なのは人数じゃあなく、密度なんですよ。その密度は、意見交流回数で測定可能だと思いますよ。
「うちの会、最近人が集まらないのよ。どうしてかなあ」
とお悩みの方は、一度、ご自身の主催する会合の
「会合密度」
について考えてみてはいかがでしょうか。
私が時々参加している竹田恒泰先生主催の「竹田研究会」。これまた、雑サロ仲間の行政書士の湯原玲奈先生に教えていただいた会なのですが、めちゃめちゃおもしろい!
下手なプレゼンテーションの研究会に行くくらいだったら、この会に参加したほうがよほど勉強になります。
毎回2時間。ノンストップ。竹田先生の独演会です。
でも、密度が高いんですよ。
だって、会場にいる300人の聴衆。私を含めて。1分間に5回くらい頷いています。
そうすると、竹田研究会の意見交流会数は、100%竹田先生からの一方通行ではあるものの、計算すると笑、
5回✕300人✕120分=180,000回
ですよ。超高密度ですよ。
私もこういう講演ができるようになりたいと、こころから思います(◕ฺ∀◕ฺ)