Facebookでいただいたご意見を参考に、今後の「自炊」関連ビジネスを予想してみましょう。

ここで、自炊したいけど踏ん切りがつかないという方のことを「自炊予備軍」と定義します。

自炊予備軍の顧客モデルの特徴は以下の2点です。

① 高速スキャナーで取り込む作業自体には抵抗感がない
② 裁断機は便利だが接地面積の大きさには困惑している

①より②が勝っているために、自炊派には至らずにいます。

ネックは「裁断機」です。
本当に使っていないときは邪魔です。我が家ですねを何度ぶつけたことか笑
この裁断機をどうするかで、自炊文化が普及するかどうかが決まります。

解決策を考えてみましょう。
方向性としては、2つ思いつきました。

① 技術革新により、折りたたみ型の裁断機を開発する
② 自宅以外で気軽に裁断機ができるインフラを整備する

以上の2点です。

①は、文具・事務用品メーカーの研究者の皆様の頭脳と知恵を信じて待つことしにしましょう。とてもじゃありませんが、私が、折りたたみのギミックについてのアイディアを出すことはできません。

しかし、②はどうでしょうか。
これは

「あり得る」

と思います。

キーワードは「コンビニ(CVS)」です。

成長産業から徐々に成熟産業となっているコンビニ業界。
物品販売業である以上に、さまざまな街のサービス拠点となっているコンビニストアですが、顧客機能の頭打ちに悩み、新たな付加価値探しに苦慮されているチェーンも多いのではないでしょうか。

少なくとも、今後、富士通ScanSnapS1500もしくはそれと同等のスキャナーが継続的に発売されれば、自炊予備軍は増加します。

しかし、

「裁断機は大きすぎてうちにおけない…」

「裁断機は事務所に置くスペースがない」

という問題が残り、自炊には至らず、市場の生成は阻害されます。

ここで、コンビニの店頭が大きな意味を持ちます。

コンビニの店頭を思い浮かべてみましょう。

私たちがいつもお昼にカップラーメンにお湯を注いでいるカウンター(まったくもって、なんと、貧弱な我が食生活 笑!)。

その一角を間借りし、

「裁断機」

を置いてみましょう。
(文具メーカーさん! コンビニエンス・ストアの本部に営業をかけてください! コンビニ本部のマーチャンダイザーの皆さん! 文具メーカー訪問し、裁断機に触ってみてください!)

さてさて。
裁断機が置かれると、どうなるでしょう。

「コンビニで裁断できるんだ」
「じゃあ、スキャナーだけ購入すればいいってこと?」
「手軽になるね」

自炊予備軍から予備軍の三文字がとれます。

「だったら、スキャナーを買ってこよう」

スキャナーを購入した方々。
まずは、裁断したい本を持って、コンビニを直行です。
カウンターにまっしぐら。
セット・オン!

”ガシャン”

”スパッ!”

「はい。料金30円になります」

30円は一例ですが、コピー機で1枚コピーを取るとの似たり寄ったりの金額であれば抵抗感はありません。

コンビニが購入した裁断機の代金が30,000円だとすると、1,000回でもとが取れます。
1日に50人が足を運ぶとすれば、20日でもとが取れる計算です。

安全性の問題などがあるので、すぐには実現できないかもしれませんが、対策はいろいろ考えれます。
たとえば、セルフではなく、店員が預かって、裁断を行う(その場合、人件費を考慮し、1回100円。失敗しても店側は責任を負わないという特約にしておく 等)。
安全性についても、無理に過敏になる必要はないかもしれません。現在でも、お客さんはカップラーメンに熱湯を注いで、おそるおそる店を出ていきますが、見ようによっては、あの行為も十分に危険です。

話を戻します。

「はい、30円になります」

ここで、そのまま顧客を帰してしまってはいけません。
一言声をかけましょう。

「お客様、こちらのチラシをいっしょにお持ちください」

「え? なんなの?」

「はい。ただいま当店ではキャンペーンを実施しておりまして」

「なんの、キャンペーン??」

「はい。こちらのチラシに載っているスキャナーを購入してくださるご友人の方をご紹介いただきますと、100回分の裁断無料チケットを、ご本人様とお友達の方にペアでお配りしているんです」

いかがでしょう?

これで、世の中、一気に自炊の文化が広がります。
これぞまさに、マッチポンプ型需要創造!
文具メーカーさんとコンビニエンスストアさん、それに富士通さんも含めて、三者でコラボを組めばいいのに 笑