「講座以外の質問なんですが、よろしいでしょうか」
ときどき、受験生の方からこんな声をかけていただくことがあります。最近も何度かありました。
「人前で長時間話す場合、竹永さんが特に気にされていることは何ですか」
プレゼンテーションの技術に関するご質問です。
気をつけている点は多々あります。
まずは、対象となる聞き手の力量とニーズ。
初学者の方が多ければ、可能なかぎり噛み砕いて話すように心がけますし、経験者の方が多ければ、専門用語を用い、講義の単位時間情報量をアップします。
それも、会場の「平均」だけで決めることができない場合もあります。一人でも初学者の方がいれば、その方に合わせなければならない場合などです。財務や法務の講義の場合、どうしても会場の平均よりやや下のレベルに合わせて講義をしなければなりません。
企業研修や企業講演の場合には、与えられた時間で話すべき情報量はかなり抑えます。1つ1つのことをしっかりとPowerPointスライドを用いて説明し、全員が納得しているかどうか、何度も確認します。販売でいうところのテスト・クロージングに該当する行為が大切です。
「ここまでよろしいですか」
(全員、頷く)
「では、次の頁に進みましょう。今度は…」
こんな感じです。
今まで話してきた内容を振り返ることができるようなチェック問題(クイズ形式で出題します)を全員で解いて頂くこともあります。全員の「納得感」を醸成してから、次のパートに入ります。
<次回に続く>
㈱経営教育総合研究所 竹永 亮
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