アドラー心理学では、人は無力な存在としてこの世に生を受けるため、その無力な状態から脱したいと願うという普遍的な欲求を持っていると考えます。

何らかの理想や目的を掲げ、そこに向かって前進しようとします。
たとえば、「マラソンで4時間を切りたい」と思うのも、立派な目的ですよね。

その理想や目的に到達できていない自分に対し、まるで劣っているかのような劣等感を抱く状態を、「健全な劣等感」といいます。
たとえば、「今のままでは、マラソンで4時間を切ることはできない」と思っている状態です。

アドラーは、優越性の追求も劣等感も病気ではなく、健康で正常な努力と成長への刺激(努力や成長の促進剤)となっていると述べています。