前回の続きです。

今回のTOEICの試験勉強をやりながら、少しずつ記憶が戻ってきました。

「自分はどうしてこんなに英語を嫌いになったんだろう」

思い当たる記憶は2つ。

前回お話したとおり、それらは、いずれも小学校時代の記憶です。

今回は後者の記憶のお話。
小学校時代に通ったもう一つの英会話学校での出来事。

たしか、大宮の(北浦和だったかなあ)YMCA。
担任は、ベッキーに似た雰囲気の、目が大きな(ハーフか日本人だったと思うのですが)若い女性の先生。
とても素敵な先生でした(小学生時代から美人に弱かったのかもしれないですが)。

教え方やクラス運営もよかった。

今思い出した。
私は当時5年生ですね。
クラスの中に6年生の悪ガキが何人かいて、よくこの先生をからかってこまらせていました。

で、この先生はよかったんですが、時々

「ネイティブの先生」

がゲストで来るんですよ。

メガネで髭面の、今考えると、ジョンレノンみたいな雰囲気のなかなかのイケメン先生だった記憶があります。

しかし。

「ちょっとなにいってるかわらない」

とサンドイッチマンの富澤のような感じで時間だけが過ぎていく。

本当に何言ってるかわからない。当たり前ですがね。
これも、「英語に慣れる」といった、よくある当教室の教育方針だったのでしょうね。

しかも、発音が悪いと何度でも繰り返しやり直しを余儀なくされる。
10人くらいの子供クラスだったと思うのですが、机だけになって輪になって、先生が一人ずつ話しかけ行く。
よくわからないが、自分の言っていることを繰り返せ…というような授業だったと思います。

私の番が回ってきます。
衆人環視のもと、先生と私の間でなんらかの会話があった中で、私の「thirteen | θə̀ːrtíːn |」発音がまずかったのでしょうね。
こうなりました。

先生「Makoto, once more “thirteen | θə̀ːrtíːn |”」
私「サーティーン」
先生「Once more “thirteen | θə̀ːrtíːn |”」
私「サーチーン」
先生「No. Once more “thirteen | θə̀ːrtíːn |”」
私「サーティーン」
先生「No. “thirteen | θə̀ːrtíːn |”」
私「サーチーン」
先生「No. “teen | tíːn |”」
私「ティーン」
先生「No. “teen | tíːn |”」
私「チーン」
先生「 “teen | tíːn |”」
私「チーン」
先生「 “teen | tíːn |”」
私「チーン」

以下省略。
何回繰り返したんだろう。千日手のようになってしまいました。

ついに先生がゲイブアップしていましたよ(勝ったのか。もしかしたら、俺は笑)。
先生の発音は、当時の私には「サーティーン」より「サーチーン」に聞こえていましたね。

で、二人の間で、「チン」「チン」煩いものだから、例の悪ガキたちが、くすくす笑い出す訳ですよ。
今も昔も、洋の東西を問わず、小学生の男の子はこういう言葉が大好きですからね。

まあ、これで、発音練習が大嫌いになりましたね。
個人教授ならともかく、みんなの見ている前での見せしめ的練習(T_T)

「もう、ええわ」

というわけで、これまたさくっとYMCA英会話教室を退会。

担任の女先生(オノ先生だ! 今思い出した)は素敵だったし、ちょっと不白紙惹かれたのですがねえ。

オノ先生は私がやめるのをとても残念がっていたようで、後から何度も「続けてみないか」という連絡をたいだいたと話してくれました(私がなぜか「才能」を見出されていたのか、彼女の歩合の問題だったのかは、今となっては不明笑)。

ちなみに先日ご紹介したTOEIC教材「金フレ」。

iPhoneアプリ版では、答えとなる単語をワープロで(文字として)打ち込んで、正誤判定させる以外に、音声で吹き込んで、正誤判定させるという機能もついています。

さすが、音声時代!

で。
試してみました。
お。いい感じです。
私の拙い発音を理解し、正解してくれます。
ところが。
ある単語(忘れちゃったんですが)を吹き込むと、なぜか、

「不正解」

となってしまう。
単語の選択はあっているんです。私の発音が悪い!ということなのでしょう。

私 発音し直す。
金フレ 「不正解」
私 発音し直す。
金フレ 「不正解」
私 発音し直す。
金フレ 「不正解」
私 発音し直す。
金フレ 「不正解」
私 発音し直す。
金フレ 「不正解」
私 発音し直す。
金フレ 「不正解」
私 発音し直す。
金フレ 「不正解」

以下省略。
いやあ、我ながら大人げない。
iPhone相手に、千日戦争をしかけてしまいました。ハッハッハッ。

何が悪いのかわかりませんが、どうしても、iPhone(金フレ)は私の発音を頑として認めてくれませんでした。
というわけで、諦めて、キーボード方式に変更!

私 キーボード入力
金フレ 「正解」

こうして、私の戦争は終わりました。

話をもとに戻します。
私の幼いころの2つの経験

① Be動詞を理解できず、しかも、それに対して質問したにもかかわらず、教師にまともに答えてもらえなかった
② ネイティブ先生による “thirteen | θə̀ːrtíːn |”の発音矯正特訓に耐えられなかった
私がヘタレだったと見ることもできますが、現代の英会話教育においても同じような問題は残っているのではないかと思います。

一般化すれば、

① 生徒の学力・能力に応じたタイムリーな文法教育の難しさ
② 非ネイティブがどこまで発音にこだわるべきなのか、特に教師の要求レベルと生徒の要求レベルにギャップがあるときの妥協の難しさ

といったところでしょうか。

是非、ご意見・ご感想をお聞かせください(呑みながらでよいので笑 現在の私は呑むとちょっとルー大柴状態ですので、ご気分を害さないようにお願い致しますm(_ _)m)