昨日の『名著を読む会』。
課題図書は渋沢栄一の『論語と算盤』でした。
埼玉県出身の私にとって、深谷の星・渋沢栄一は、身近な英雄。

1.どんな人なのか
===========

コンサルタントだのビジネスマンだのの友達たちであれば、誰でも知っているだろう…

と思っていたら、大違い。

「そりゃあ名前くらいは知っているけれど、何をした人かまではね…」

というメンバーが大半。
それゆえ、大変興味深く、本書を呼んできてくださったようです。

渋沢というと、「日本資本主義の父」と呼ばれ、500以上の企業(日本を代表する大企業)や学校(一橋大学をはじめとするさまざまな大学)の設立に貢献した人物です。

大事業家でありながら、いわゆる「財閥」を形成せず、あくまでも企業の目的は社会への奉仕(当時の言葉でいえば「国家への貢献」)である…という姿勢を貫いた方です。
今流に言えば、ソーシャル・マーケティングの先駆者と捉えることもできます。
それゆえ、岩崎弥太郎をはじめとする同じクラスの事業家たちが男爵どまりなのに、彼だけは子爵を授かっています。

深谷の豪農の倅として生まれ、その後、尊皇攘夷志士として活動。一転して、幕臣となり、フランスにも渡航。
維新後は、一時的に議員になったこともありますが、官僚・閣僚になることを嫌い、実業家としての生き方を貫いた方です。