中小企業診断士の資格をとると、いろいろなビジネス上の選択肢が生まれ、収入アップの可能性が高まります。すなわち、経済的価値(Value)のある資格です。
クライアント企業を訪問したり、出版社と話をしたりするときに、有資格者と資格を持っていない方とでは、先方の対応が大きく異なります。それほどたくさんの方が持っている資格ではないので、稀少性(Rarity)のある資格です。
合格率は第1次試験がおよそ20%、第2次試験もおよそ20%ですし、経済学、ビジネス法務、IT、財務、生産管理、マーケティング等々、とにかく広範な知識を求められる資格ですので、一朝一夕で取れる資格ではありません。この点、模倣困難性の高い資格です(Difficult to Imitate)
このように、バーニーのVRIO分析によれば、中小企業診断士の資格は、「V」「R」「I」の3つの問いを満たしているのです。ところが、最後の問いかけ「O」すなわち、Organization…組織としてそれを使いこなしているか? という問いに「Yes」と答えられる方はまだまだ少数派。今回の場合、「組織」とは、「会社」や「企業」という意味ではなく、取得した「個人」「本人」という意味です。本当にもったいない話です。

せっかく、苦労してとった資格です。職場の方に無理をお願いしたり、家族に我慢を強いたりして、ようやく手にすることのできる資格です。
「宝の持ち腐れ」にならないよう、どうか、活用の道を考えてください。

<この稿終わり>