この隙間こそが、

「ブルーオーシャン(青い海)」

なんですよね。

どの専門家も手を出していない領域。
いわば、将来、自分(自社)の

「新領土(ノイエ・ラント)」

となる可能性のある領域。

ところが、各々の専門家の目は、常に水平方向だけを向いていて、

「自分の北には◎◎の専門家の☓☓さんがいる」
「自分の南には□□の専門家の△△さんがいる」

と、他の専門家の存在とそのなわばりの存在は認識していても、間に、

「青い海」

が存在することは見逃しているのです。
他の専門家との領域は国境線のような

「幅のない直線」

であり、間には何も存在しないと考えがちです。

「青い海」の存在は、お互いに見落としているのです。
この結果、同業者間競争に明け暮れ、価格競争に陥っていくわけですね。

野球で、

「ポテンヒット」

というのがありますよね。

ショートとレフトとセンターがボールを追いかけるんだけど、お互いに誰かが取ると思って、見逃してしまう(あ? この場合は「お見合い」によるエラーになるのかな。まあ、いいや)…

こういった「お見合い」「ポテンヒット」のようなことが、どこの業界でも起こっているのではないかと思います。

先程申し上げたような「社会的完全分業」は実在せず、どの専門家からも放置されている需要があるということです。

そして、「青い海」の存在には気づかずに、同業者間で熾烈な

「差別化競争」
「価格競争」

に陥っていく…

「それは、血反吐を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」

と言いたくなりますよね(もちろん、自分に対しても ですが 笑)。

同業者間競争においても、時折、「青い海」を発見できることはあるのでしょうが、異業者間競争においてのほうが、はるかに高い頻度で、「青い海」を発見できると思います。

今まで、存在しながら、どの専門家にも無視されていた「青い海」の存在。
それこそが、「需要創造」につながるのですよね。