たとえるなら仕事のできる美人…といったところでしょうか。

「一見、その外見に目を奪われますが、彼女のすごいところは、仕事が早いところだよ。」

MacBook Airの魅力はこんなふうにたとえることができます。

秋葉原でパソコンを立ち上げ,使えるようになるのは、田端を過ぎてから…という状態から、ようやく脱却できます。ハードディスクの入ったWindowsパソコンは、とにかく立ち上げるのに時間がかかります。スタンバイからの起動であればもうちょっとましですが、これでは電池があっというまになくなってしまいます。あいだを取ってハイバネーション…ということになりますが、これも復帰には時間がかかります。
瞬時に使える状態になってくれるのが、MacBook Airの最大の長所です。

もっとも、仕事で使おうとした場合、ソフトの壁という問題が立ちはだかります。一番重要なのは、Officeソフトの互換性問題です。従来のMicrosoft OfficeはWindows用とMac用との互換性に問題が多く、文字化けや罫線ずれなど、とても、ビジネスで使える状態ではありませんでした。
自宅や職場のWindows機で作成したPowerPointがそのままDropboxに保存され、クライアント先で開いたMacBook Airで開いてそのままプレゼンテーションできる…というのが、私の理想です。Windows版とMac版との互換性はとても大きな問題なのです。
手前味噌になりますが、私はWindows機でのWordとPowerPointでの書類の作成速度についてはいささかの自信があります。過去に幾度か「24時間で人は何ページの書類をかけるのか…」というビジネス・マラソンを自ら開催したことがありますが(要するに、締切りに追われたという意味です)、書くべき内容が決まっている場合であれば(=何かを調べながら書くという場合でなければ)、書くことに専念できますので、

① 1頁1,000字で換算した場合、Wordであれば約60頁
② 文字中心のプレゼン用PowerPointの場合約400枚

というのが「巡航速度」です。ですが、慣れないMacを使っていたのでは。この速度はとても無理。自分の手に馴染んだB5判のThinkpadでなければ、この速度を出すことはできません。
今後、Macがどんなに気に入ったとしても、執筆や書類の作成に使っていたのでは、大きな効率ダウンに陥ってしまいます。あくまでもMacBookAirには、サテライト機としての性格、すなわち、

① 社外・屋外でのストレスのないテキスト入力機器
② プレゼンテーション用端末
③ メールチェック端末兼ネット検索端末

としての性格のみを求めることにしています。

ショップの店員さんの話では、Mac純正ソフトであり、しかも、このたび新バージョンが出たばかりだというiWorkというOfficeソフトでも、Windows版のMicrosoft Officeとは相当な互換性があるということでしたが、結果としては、これはダメ。PowerPointのスライドの形が崩れてしまいます。
こうなるとやむを得ません。これまで悪評が高かったMicrosoft Office for Macをドキドキしながら購入することに致しました。
購入前に、

「いつも使っている自作のスライド資料を持参したので、店頭のMacで実際に読み込んで、開いてみたい(文字の崩れを確認したい)」

とお願いしてみたのですが(無謀ですね)、あっさりと断られました。こういうのを認めてくれれば、安心して購入できますし、Macファンはもっと増えると思うんですけどねえ。残念です。
というわけで、賭けに出ました。購入してみたのです。

㈱経営教育総合研究所 竹永 亮(takenaga@eiseikanri.biz ご意見・ご感想はこちらへ)

<次回に続く>