このところ、組織変革に関する案件を担当することが増えています。
テーマはまさに「ゆでガエルシンドロームからの脱出」です。
最初は全く別の問題に感じても、よく話を伺うと、どれも問題の根幹はおそろしく似ていることに気づきます。
この時、私がいつも思い出すのが、
「燃焼の3要素」
です。
つまり、
① 可燃性物質
② 酸素
③ 発火点(温度)
です。
組織改革の場合も、ほぼこの3要素が必要です。
①の「可燃性物質」に当たるのが、組織構成員個々の実力です。
まったく能力のないメンバーをいくら集めても、組織改革には至りません。ばらばらでもいいから、とにかく個々の構成員にある程度力がなくてはなりません。
②の「酸素」に当たるのが、リーダーシップです。
皆を焚きつけることのできる人物。「この人にいわれると弱いんだよなあ」と皆が思うような人物。複数存在する場合もあります。
③の「発火点(温度)」にあたるのが、きっかけです。
何かのきっかけで、皆の気持ちに火がつけば良いのです。
思わぬ災害や外敵の登場により、組織改革が進むことはよくあります。
私たちコンサルタントの役割はここにあります。このきっかけを、いわば人工的に創り出すことがミッションなのです。
講演や研修という場合もありますし、一緒に仕事をしながら新たな方法を披露する…というのも一つです。
あえて厳しい言葉で駄目だしすることもあります。
プロジェクトを一緒に成し遂げるのもありですね。
組織変革がらみの案件の場合、予備調査の段階で、構成員個々の能力を見極めることができ、活用できるリーダーシップの存在を確認できたならば、あとは私たちの腕次第ということになるわけです。
ふんどしをしめる手に力が入る瞬間です。