先週の木曜日。
図解改善士の多部田憲彦氏をお招きし、ビジネス雑談サロンの特別版を開催しました。
本来、火曜日開催の当サロンですが、この日は木曜日開催。多部田さんが東京にお越しになると伺い、急遽日程を調整しました。
実はこのサロン。
数日前の朝、Facebookでやり取りしながら、多部田さんとその場で決めてしまったイベントだったのです。
Facebookでメンバーを募り、最終的に当日集まった方は全部で9名。
多部田さんの「図解」は、なんといっても
「簡単・シンプル」
「誰でもできる」
「自分のための問題解決ツール」
といった点がポイント。
「経営コンサルタントの皆さんは、図解を使う方が多いが、どうしても複雑化させてしまう傾向があります」
なるほど。
そのとおり。
私たちはどうしても問題を大げさに、そして、難しくしてしまう傾向があります。
いろいろノウハウを教えていただいたのですが、ここで描くことはできません。
多部田先生のセミナーに通ってくださいm(_ _)m
もっともたいへんな売れっ子なので、キャンセル待ち覚悟の精神が必要。
でも、それだけの価値があるお話です。
私は、物事を図解化することの効果について、特に次の2点を重視しています。
① シャドウイング効果
課題でも問題点でも、私たちは「読んだ」「聞いた」だけですと、全然記憶に残りません。
今時毎日見る抽象的なPowerPointの概念図。ちっとも印象に残りません。
やっぱり、図解は自分でやらないとだめですね。
自分の手で、自分のノートに。
そうすると、ようやく、
「ああ、これって、こういうことだったのか」
「今ようやく気づいた」
となります。
英語を学ぶ際に、ネイティブが喋ったあとに、それを真似してとにかく喋ってみる「シャドウイング」という手法がありますが、図解にはシャドウイングと同じような反復効果があるのではないかと思います。
自分が「読んだこと」「聞いたこと」「頭に思い浮かんだこと」を図解化することで、反復整理できるわけです。
② シグナリング効果
シグナリング効果とは、簡単に申し上げれば、努力をしたり、ちょっと無理をしたりすると、相手が自分の存在に気づいてくれる…という効果です。
コーチングやカウンセリングの技術の1つに
「噛み砕き(咀嚼)」
があります。
相手の言ったことをフィードバックする際、単なる頷きや相槌よりも、相手の発言のオウム返しのほうがよく、オウム返しよりは、要約や咀嚼のほうがよいとされています。
相手に、
「この人、私の言ったことをちゃんと聞いてくれているんだ」
と、より強く思ってもらえるのは、要約や咀嚼です。
まじめに聞いていなければ、要約も咀嚼もできないからです。
言い方を換えれば、要約や咀嚼は高いシグナリング効果を発揮しているということです。
でも、要約や咀嚼を超えるのが、図解ではないか…と思います。
本当に、全身全霊をこめて相手の話を傾聴していれば、
「この組織の問題点はこういうことではないか」
「この方の課題はこういうことだろう」
と図解できるようになります。
直感が働きますから、いわゆる直感のスキルにも寄与してくれます。
コーチングやカウンセリングの局面だけではなく、部下とのやりとり、顧客とのやりとりでも、同じことです。
相手の話の内容を図解化することは、相手に対し、最高のシグナリング効果を発揮します。
私は、クライアント企業や、学生・受験生の方々のお話を伺う際、ホワイトボードやA3判の紙を用意し、どんどん板書していきます。
お話が終わる頃には、チャートや図解(箇条書きの場合もありますが)、とにかく、ビジュアル的なまとめができあがっています(もちろん、走り書きの場合も多々ありますが)。
これも、シグナリング効果が発生するから使ってきた方法だと思います。
シャドウイング効果は自分に作用する効果、シグナリング効果は他人に作用する効果です。
図解。
奥が深いですね。
今後は、日本中、いつでもどこでもホワイトボードが使えるような環境が整備されるよう、運動していこうと思います。
ハードルが低く落書き感覚で書き始めることができ、何度でも描き直しができるホワイトボードは、世の中の図解化を推進する上でとても重要なインフラだからです。
100円ショップで気楽に購入できるホワイトボード。あなたの机にも1ついかがでしょうか。
今日の予想。
「図解とホワイトボードが日本を変える」
当たるかなあ笑